MDCG 2019-5 「Registration of legacy devices in EUDAMED」 は、レガシー機器(=MDR適用日以降もMDD認証書の下で出荷される機器)の情報のEUDAMEDへの登録に関する解釈文書です。
レガシー機器はMDD適合品であるため、基本UDI-DIやUDI-DIが割り当てられていません。
一方で、EUDAMEDは基本UDI-DIやUDI-DIの登録を所与としてデータベース設計が行われています。
本ガイダンス文書は上記の事項に関して述べられています。
本記事は2021年7月に発出されたMDCG 2019-5 「Registration of legacy devices in EUDAMED」の翻訳です。ご使⽤の際には適宜、英語原⽂をご参照ください。
本和訳のご使⽤から派⽣するあらゆることがらについて、当社が責任を負うものではないことをご了解の上、本和訳をご使⽤ください。
なお、本和訳に関する誤記の修正等に関する事項にはご対応させていただきますが、解釈等に関しましてはご対応いたし兼ねますことをご承知おきください。
本文書は、Regulation(EU)2017/745(MDR)の第120条(3)およびRegulation (EU) 2017/746(IVDR)の第110条(3)により、関連するMDRの適用日以降に、MDDの下で発行された認証書によって引き続き市場に出されることのできる機器の登録について取り扱う。 これらの製品は、本文書において「レガシー機器」と呼称する。 MDRに関連して行われる以下のすべての考慮事項は、必要な変更を加えた上でIVDRに適用されるものとする。
MDR第120条(3)は、市販後調査、市場調査、ビジランス、経済事業者および機器の登録に関連するMDRの要件が、MDRの適用日以降に市場に出荷されるレガシー機器に対して、MDDの対応する要件に代わって適用されることを規定している。
MDRは、これらの「レガシー機器」が関連するUDI義務の対象となることを要求することを明示していない。 MDRの機器登録要件(補足である付属書VI パートA セクション2およびパートB)により、基本UDI-DIおよびUDI-DIは、将来のEudamedの機器関連情報のアクセスキーとなり、それはデータベース設計に反映されている。したがって、Eudamedへの機器の登録は通常、適切な基本UDI-DIおよびUDI-DIが機器に割り当てられ、他の機器関連データと一緒にデータベースに登録されている場合にのみ可能である。
この事項に照らし、聴取したすべての見解を考慮に入れた上で考えるに、第120条(3)は:
MDCGは、(基本的な)UDI-DIがない場合に、Eudamedにレガシー機器を登録できるようにEudamed設計を適合させることが適切であると考えている。
これは、Eudamedへのレガシー機器登録に関する 第120条(3)の適用性に対する技術的な制約を防ぐことを目的としている。 技術的な含意の包括的な説明は、付属書に記載されている。
Eudamedにレガシー機器を今後登録するための機能に関連する基本的な考慮事項
注:一般的な適用日より前に市場に出され、その後は市場に出されないすべてのMDD準拠機器は、重大なインシデント報告および/または市場安全性是正措置報告(市場安全性通知も発出)が適用日以降に発生した場合のみ、Eudamedに登録(基本UDI-DIおよびUDI-DIなし)する必要がある。
Eudamedの技術的実装
レガシー機器がすでにEudamedに登録されており、当該機器がどこかの時点でMDR準拠の機器になった場合、そのMDR機器はEudamedの基本的なUDI-DIとUDI-DIを使用する新しい登録が必要な新規の機器とみなす必要がある(適用法の変更のため)。 ただし、同じ基本UDI-DIを持つ別の機器がすでに登録されている場合は、UDI-DIのみを入力する必要がある。 Eudamedは、この(コピー)プロセスを容易にし、MDR機器と対応するレガシー機器間のリンクを可能にする必要がある。
そもそもEUDAMEDって何?と疑問に思われる方もいらっしゃることかと存じます。
以下記事でEUDAMEDについて分かりやすく説明しております。ぜひご参照ください。